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Merveille~フランスの風~

フランス風をぶいぶい吹かせてゆきます。

雑感。

前回のシャルリー・エブド社テロ事件についての記事は、 いつになく大勢の方に見ていただき、ありがとうございます。

お礼を申し上げるとともに、今回はそれにまつわる雑感というか、 関係無いようで微妙に関係あるようなネタで。

 

付き合いだしたばかりの彼氏に、

「今度の週末は、一番の女友達に会いに行って、 彼女の家に泊めてもらうけど、いい?」 ってきかれたらどうします?

いいわけねーだろ、どアホ!なんていきなり激昂しちゃだめ、

「彼女はお一人でお住まいなのかしら?(にっこり」

と聞き返したダリア、我ながら良い返しだ、冷静だ、と 自画自賛する間もなく、私の問いに対する彼氏の返答は

「心配しなくていいよ、彼女は彼女と住んでるから」

・・・えっと、日本語にすると分かりにくいけど、要するに、 ブノワの女友達は同性愛者である、と。

「俺がダリアと付合い始めた頃に、彼女にも彼女が出来たんだって。

彼女がパリに引っ越して一年会ってないから、

お互い彼女を紹介する意味で久しぶりに会おうって話になったんだ。

だから、ダリアも一緒に行こうよ。 4人でユーロ・ディズニー行こ!

うわーーなんておもろい企画なんだ。

私とブノワも、国際・逆年の差(男の方が8歳下)だから マイノリティーだしね。

変な4人組、ユーロ・ディズニーへ行く。

しかし、結局この企画は流れて、あれから一年・・・

ブノワの親友である彼女は当時の彼女と別れ、今は アキテーヌ県に住んでいる。

今週末、彼女の家に私とブノワの二人で遊びに行きます。

それもあって、思い出したんです、←やっと今回の主題。

去年、「同性愛者の結婚する権利」を認めるかどうかで フランス中で反対デモが起きたこと。

出発点は、人権を拡大する、自由と平等のための法案だったのに、

結果としてフランスをまっぷたつに分断することに。

一方で、シャルリー・エブド襲撃テロは、 表現の自由だけでなく、人権そのものに対する攻撃。 (テロリストは風刺漫画家や警官以外の一般人も殺してる)

それが、フランスをひとつにした。

なんて皮肉な対比だろう、と。

皮肉といえば、このテロ事件直後に、パリの日本大使館は

「テロが起きて危険だから注意しましょう」

という旨のメールを在仏日本人あてに送っています。

フランス人にこの話をすると、いろんな意味でびっくりされます。

半分皮肉、半分本気で感心して、

「日本政府ってほんとに優しいんだね」

どうやって注意すりゃいいんだよ?今晩食べるもの買いに近所のスーパー行って テロリストに殺された人たちだっているのに」

いや、だから、危険だから、人ごみを避けるようにって・・・

ってフォローしながら自問自答。

370万人がデモ行進した先週末は、どこに行ったって人ごみだった。

行進には、Je suis Charlieのプラカードだけじゃなく、

「私は恐れない」というメッセージを掲げた人も大勢いた。

テロの標的になることを恐れず、表現の自由を守ろう、と。

素晴らしい。

でも、カラシニコフで銃撃されるかもしれないんだよ、マジで。

あの人ごみに、「アッラー万歳!」とかいって車で突っ込む奴が

いるかもしれないんだよ?

それでも、「私は恐れない」と言える?

今回のデモではけが人は出ていないらしいけど、それって奇跡的なことで、

暴徒化して投石や発炎筒・爆竹投げたりする奴らがいる可能性だってある、

そんな場所に子供連れで参加してる人がいっぱいいた。

自分の身の安全より、自国に、自分に誇りを持って主張することに価値をおく。

これがフランスだ、と。

いい意味でも悪い意味でも、日本と違う。

危険だから外出を控えましょう、これも正しい。

怖いから家にいましょうって、それってテロに屈してるじゃん。

という意見も、正しい。

日本の友だちが私を心配して、「気をつけてね」とメールをくれる中、

うちの母だけだ、

「そこであなたにできることがないか、考えなさい」なんて言うの。

この母は、ちょっとマザーテレサみたいなとこがあるから、

この人の言うことをいちいち真に受けてちゃ生きてらんないんだけど。

で、私のスタンスはと言うと、私は行進には参加しなかったけど、 こうして書くことで「表現」した。 それでいいのだ。 以上、雑感でした。